長崎県佐世保市から平戸市へ国道を北上。平戸島と本土を結ぶ全長665メートルの鮮やかな 朱色に塗られた平戸大橋を渡り、五つ目の信号を右折、平戸島を更に北へと向かいます(県道153号線)。西肥バス「田の浦」停留所から、細い山道をゆっくりと、山の緑や、鳥の鳴き声を楽しみながら坂道を下っていくと長さ 200メートル、幅70メートル程の小さな入り江が目の前に開けます。その傍らに平戸の一軒宿 「旅館 田の浦温泉」があります。
当館の温泉は、青年僧侶「空海(のちの弘法大師様)」が、大陸へ渡る前に平戸の地に滞 在した折り、「金剛杖にて地を突いて湧出した」との伝説があり、日本後記にも「延暦二十三年(西暦804年)七月に田浦から出帆」と記録されていることから、ほぼその時代からあるものと思われます。鎖国以前の平戸は海外に開かれた貿易港として栄えました。オランダやポルトガルのカピタンも大航海の疲れを癒すために湯治に訪れたことでしょう。江戸時代には、やけどや皮膚の 病に効く湯治場として利用されてきました。大正13年に効果の認められる温泉として長崎医科大学・薬学部専門教授・加藤静雄先生による公文検査証明書が発行され、初代山口好助が本格的な鉱泉開発に着手、「旅館 田の浦泉」を創業。現在に至っています。 記録にはありませんが、種田山頭火も温泉好きだったと云われていますから、ひょっとすると当館の湯に浸かったやもしれません。
当館にお着きになりましたら、まずはお部屋でゆっくりとおくつろぎください。すぐに当館自慢の温泉のご用意をさせていただきます。波の音と風のせせらぎ、鳥のさえずりだけの静かなゆっくりとした時間を、湯のゆらめきの中でお楽しみください。
温泉の後は、朝捕れのアジや伊佐木、サザエ、アワビ等の新鮮な魚介、平戸の地野菜、平戸牛などを使った料理をご用意しております。平戸一軒宿の宵を存分にお楽しみください。



